Diary of a rail fan in Kansai,Japan(Ver.2)

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上海リニアの問題点

上海地下鉄2号線が来月の26日に浦東国際空港まで延伸されるらしいですが、「リニアよりも先に作っておくべきではなかったか」という話。
というのも、更に3月16日*1には2号線が虹橋空港に延伸され、浦東国際空港と国内線専用(例外あり)の虹橋空港とが乗り換えなしで1時間20分で結ばれるからです。


「ではリニアも虹橋まで延伸すれば」と言われるかもしれませんが、リニアの延伸自体が凍結されている(そもそも、航空写真を見る限りでは駅のすぐ先に比較的新しい建築物がぎっしり並んでいて、延伸計画そのものがあるのかどうかも不明)模様です。


それならば先に地下鉄2号線で虹橋空港〜浦東国際空港を結んでおくべきだったでしょう。各駅停車だと1時間20分掛かるらしいですから、待避線などを設置して快速運転を実施し、上海地下鉄の他路線で快速運転が応用できるようにノウハウを積んでおくべきでした。開業や延伸が相次いでいる他路線ではそのうち快速運転が必要になってくるでしょうし。快速運転が出来なくとも、短期的な需要が見込めない途中駅の建設を後回しにして工期を短くし、取りあえず開業させる方法もアリだったでしょう。
現にドバイ地下鉄は途中10駅以上も未開業のまま営業を開始していますし、他の国々の都市でも途中駅を全線開業後に造るパターンが多々あります。


まぁ、国としてのアピールでリニアを走らせたのかもしれませんが、ドイツの技術移転では何の自慢にもなっていません。
それだけでなく、このリニアがさも功を奏しているかのように思わせ、日本でも「関空へリニア」「羽田ー成田にリニア」とか言いだす著名人が後を絶たない状況です。


確かにリニアは浦東国際空港〜龍陽路を7分で結んでいて所要時間短縮には貢献するでしょうが、上海だけでも
・都心に行くには最低でも1回の乗り換えが必要
・既存路線への乗り入れが出来ない
・騒音問題で運行時間帯や最高速度が制限される
・全長32kmしかない2駅間をピストン運転し続けるのは非効率(上記のように延伸も困難)
といった問題があって、空港連絡鉄道として機能できるかは疑問です。


中国語版Wikipediaの「上海磁浮示范运营线」の項目にはこんな記述も。
>由于站点设置的原因,对于从机场出来前往上海市区的旅客,乘坐磁悬浮列车并不能带来便利,
>与东京成田国际机场的成田特快和京成电铁、香港国际机场的机场快线通向市区的能力相比,
>缺少真正的实用性。


YAHOO翻訳させると
>などの理由は、サイト設定では、空港から上海のダウンタウン乗客に出てくる利便性をもたらすことができない、
>東京の成田国際空港成田エクスプレス京成電鉄香港国際空港
>エアポートエクスプレスラインの都市につながるのでリニアモーターカーに乗る能力を実際の有用性の欠如を比較した
一部、おかしな訳になっていますが、要は「東京の成田国際空港から出ている成田エクスプレス京成電鉄香港国際空港から出ている機場快線と比べると、このような駅の配置では上海の都心に行く乗客へのメリットが少なく、実用性に欠ける。」という事なんでしょう。

*1:あくまでも予定である。地下鉄の開業日を遅らしたり、開業の3日前に開業日を公表するような上海地下鉄がこの日に開業できる保証は全く無い。